シンゴジラを評価。「着ぐるみ特撮の東宝」が白組などによる全編CGに変えたこと

2020/06/10

邦画怪獣映画が完全復活か。

映画「シンゴジラ」快走!興行収入65.7億円
(2016年9月14日時点)


などと今回の「シンゴジラ」
大変評判がよく快進撃ですね。





二度、三度見に行く人も
多いみたいです。
中には9回、10回行く人も。

シンゴジラは数あるゴジラ映画の中で今回初めて、全編ほぼCGで作成されています。
果たして、今迄の東宝怪獣着ぐるみ特撮と今回のCG作品がどこがどう違うのでしょうか。

また、それに対する評価はどうでしょうか

今日は、あなたと一緒にこの点について考えたいと思います。




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ゴジラの動き、重量感、そして空気遠近法



ゴジラ、
キングギドラ、
モスラ、
ラドン、

どれも懐かしいゴジラシリーズのオールスター達です。


これらが登場する作品は、ご存知の通り基本的に人間が中に入った着ぐるみです。




また、ピアノ線でぶら下げた人形や模型飛行機
ミニチュアの町並み、そして火薬などによって演出されています。



円谷英二特技監督以来、東宝はこのような材料を使い、特殊な撮影方法で2004年公開の『ゴジラ FINAL WARS』まで作り続けてきました。


日本製ではないのですが、渡辺兼出演で2014年ハリウッドで映画化された「GODZILLA」。
この最近の映画も実は着ぐるみだったのを知ってますか?(1部CG)



監督のギャレス・エドワーズは大のゴジラファン。
だから、ゴジラを表現するのにどうしても着ぐるみらしさと人間的な動きが欲しかったのです。



私もまったくこの点同感です。
ゴジラ独自の動き。



多くの人がこれがなければゴジラではないと思っているはずです。



1998年に公開されたアメリカ・トライスター版ゴジラはトカゲでした。

ちょろちょろした動きでアメリカ軍の攻撃からビルを楯にして俊敏に逃げまくってましたね(^_^;)
このずる賢そうな、それでいて弱いゴジラにさすがに私は唖然とし落胆してしまいました。


あの、

堂々としたマイペースな動き、

どんな攻撃にもびくともせず、

逃げ惑う人々に見向きもせずに街を破壊し尽くす。




ぶよぶよっとした皮膚、大きな足音を鳴らしながら歩く重量感。



これらは着ぐるみでなければだせないのでしょうか。

本作シンゴジラの庵野秀明監督および樋口真嗣特技監督は、これをCGで見事に演出してみせました。
しかも、体内で核融合が進んでいるので体中が発光している様子もよく表現されていました。

img_1793



CGモデリングはあの有名な方が古典芸術を取り入れながら演じました。
すり足でのっそり動く歩き方。


ゴジラです。





上空はるか彼方を飛んでいる航空機からの視線(鳥瞰的・Bird view eye)で、進撃するゴジラを小さく見せたりするシーン。


遠くのゴジラが手前のビルより少し霞んで見える演出。
(空気遠近法といって、光の屈折率によって遠くのものは青っぽく、また日本の大気は水蒸気を多く含んでいるので霞んでみえる)。

これらは、以前の方法ではどんなに大きなスタジオで撮影してもなかなか出せないリアリティだと思います。






政府組織・自衛隊がリアルである



今回の撮影にあたって、映画スタッフは政府組織ならびに自衛隊組織を徹底的に調べました。


その指揮系統、また物理的に関係する建物や作戦会議室などを入念に調べ上げ再現しています。



戦闘兵器に関しても陸海空自衛隊の協力を得て、多くの多彩なCG技術によって実在する各種兵器をリアルに再現しています。



実際に攻撃ヘリ、10式戦車などの寸法を実地に測りCGで動きや射撃を再現しています。



今度のシンゴジラでは、

今迄のどこでどう決議され、

準備されたのかわからない新組織やSF的スーパー兵器は出てきません。



特別に新たな災害対策(害獣駆除が妥当との意見もあり)として立法し行使しています。



また、自衛隊のゴジラに対する戦術も、
実際に自衛隊の業務を行っている人の感想として、



多摩川付近での作戦が
「完璧に教科書通りで、あの作戦しかない。

弾薬量や投入戦力もあのレベル。
作戦基地の描写も完璧」と大絶賛されているようです。


img_1792


攻撃ヘリ目線で表現されたゴジラへの機銃による攻撃、

より口径の大きな機銃による攻撃

そして、誘導弾(ミサイル)による攻撃。




現場のパイロットと官邸が連絡・許可をとりながらの攻撃で効果・結果を精査しながらの段階的な攻撃がリアルです。


多摩川河川敷で10式戦車が砲塔を回転させながら一斉射撃、また後退しながらの一斉射撃


これらのシーンが全てCGとは思えないほどリアルで驚きます





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CG特撮集団「白組」はじめCGクリエイター達の努力の賜物




CGは現代の映画・テレビで多用され、無くてはならないものになっています。

2014年公開された「永遠の0(ゼロ)」。






劇中の真珠湾攻撃やミッドウェー海戦で空母「赤城」が登場します。

実はよっしーは舞鶴まで海上自衛隊のヘリコプター護衛艦を見に行くほど「空母おたく」なのです。



今迄プラモデルと絵、遠くから撮影された白黒写真しか見たことがない艦船。

それが実際に目の前で堂々と航行し、また、艦載機・九九式艦上爆撃機を次々と発艦させてゆくシーンには感動し、涙が出るほどでした。









そのCGを作ったのが「白組」




このシンゴジラでも他のプロダクション共々、ビルの崩壊や爆破、爆発、火災のシーンなどリアルで迫力のある圧巻なシーンを演出しています。





まとめ




怪獣着ぐるみ特撮で一世を風靡した東宝ですが、軸足をCG合成による特撮に移し変えました。



ネットによる声や興行収入などで判断すると、多くのファンがこの新しい表現を歓迎しています。



東宝は長年培ってきた特撮の良さも活かしながら、よりリアルに迫力のある映画を作ることに成功したと思います。








実物、実際さながらの映像を目指してきた特撮映画ですが、今までは映像のどこかで、また心のどこかでミニチュアを使った上手なシーンという感想が拭えませんでした。


でもこれからはこの映画はどこまでが本当なんだろう。

見極めの難しい時代にはいったと思います。


もちろん、自分が住んでいる、あるいは見慣れたあのビルが破壊されているのは虚構だ、と明らかにわかりますが。



これからはそのリアルさを楽しめる。
事実じゃなくてよかった。




そんな映画の黎明を感じます。




特撮の神様、円谷英二さんが生きていたら嘆くでしょうか。



否、きっとCGの最前線に立ってもっと様々な表現に挑戦されていたでしょう。
あれだけリアルさを追求してきた神様ですから。





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